flowergirls library Ⅱ
「待ってて、今、外すから」
と言って、彼女の口から布を外した。
「ぷはっ!ゲホゲホッ!」
「大丈夫?」
暗闇斗は背中をさすった。
「・・・・ねぇ、目隠しも取って」
「ハイハイ。人使い荒いなぁ。全く。あの時とは大違いだ」
そう愚痴りながら目隠しを外した。
「・・・・アナタ、闇斗?」
「・・・・うーん・・・・僕は暗闇斗だけど?」
「嘘」
暗闇は溜息をついた後、僕を見て聞く。
「・・・・蒼、一樹達、寝てる?」
「・・・・うん。寝てるよ」
「・・・・有り難う」
暗闇斗は『永井優香』に向き直った。
「そうだよ。僕は闇斗。久しぶりだね」
「久しぶり。ねぇ、なんで、暗闇斗なの?」
「結翔達は僕が嫌いだから」
「一樹達、でしょ?」
なっ・・・・
「なんで・・・・」
「あたし、この世界ではシグナ・アルテ。覚えといて」
素っ気な。
「それじゃ、僕の事は暗闇斗って呼んで」