flowergirls library Ⅱ
「足元、気を付けて下さい」
暗がりの中、僕らはランタンの明かりを頼りに
彼女の家を目指した。
「・・・・着きましたよ」
壁に取り付けてある一つの扉の前で止まった。
「・・・・どうぞ」
辺りを見渡し、僕を中に入れた後、すぐに扉を閉めた。
「あの、貴女は何故、辺りを気にしているのですか?」
「・・・・それは、辺りと看守さんに聞かれたりしないためです。気にしないで下さい」
そう言われたが、やはり落ち着かないのだ。
「・・・・それで、どうしてなのですか?」
僕は彼女と向かい合うように座った。
「・・・・この町は先祖が罪を犯し、国から追放された人々が集まる所なのです。しかし、この町にきた者は末世まででることが出来ません」
「・・・・何故です?」
「此処は・・・・この町は、牢獄の様なものです」
牢獄。
なるほど。
「でも、此処からでる理由はそれでじゅうぶんなのですか?」