flowergirls library Ⅱ

「ねぇ、紫苑」

蒼が腕をつかんだまま話しかけてくる。

「・・・・何だよ」

「僕、紫苑見てると、時々、悲しくなるんだよね~」

軽い感じで話してくる。

「・・・・だから?」

素っ気なく返してみた。

「何で悲しくなるのか、今、たった今わかった気がする」

!?

「ねぇ紫苑「・・・・ざけるな」

「え?」

「俺の気持ちがわかった気がするだぁ?ふざけんじゃねぇよ!カミサマだかなんだかしんねぇけど、俺の事、知った風な口きくな!なんもしらねぇくせに!」

俺の思いがブチ撒けられる。

「俺がッ!どんな思いでッ!あんな暗いところで生きてきたとッ!まぁ、カミサマにはわからねぇだろうけどな!カミサマ何だからきっと裕福な暮らしをしてたんだろうな!」

違う。

こんな事が言いたいんじゃない!

蒼が心配して来てくれたのに!

なんでッ!

「風邪を引く度に誰かを傷つけちまう俺の悲しみが分かってたまるかッ!!!!」

すると、蒼が抱き締めてきた。

「・・・・ごめん。ごめんね紫苑」

悲しそうな声。

「そうだよ。僕は紫苑の事、これっぽっちも理解出来てなかった。それなのに、わかった気でいて・・・・ごめんね」

今にも泣き出しそうな声。

痛い。

苦しい。

何度も何度もこの痛みが胸に走っていた。

毎日

毎日。

でも、今は違う。

もっと痛い。

とてもとても痛い。

ずっと一緒にいたせいか?








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