flowergirls library Ⅱ
僕が生まれる三億年前、
二人はごく普通の幸せな夫婦だった。
二人は神に最も近い存在だと崇められていた。
二人は本当に神様の使いだった。
しかし、とある人間が二人を貶めようとしていた。
二人を使って、世界を手に入れようと目論んでいた。
二人は神様から忠告を受けた。
しかし、二人はその忠告を聞き入れなかった。
そして、気が付いた時には、世界が愚かな人間の手中に収まろうとした時。神様は人間を地獄に落とした。
そして、神様は罰として、二人には生まれてくる腹の中の赤ん坊、つまり、僕に、人の悲しみしか耳に入って来ないようにした。
つまり、楽しい声も
喜びの声も
聞こえない。
聞こえるのは
絶望だけ・・・・。