flowergirls library Ⅱ
そんなとき、
こんな生活から抜け出せる事件が起きた。
家が、
建物が、
村が、
とある輩達の手によって
潰され始めた。
親も、
同い年の子供達も、
大人達も、
全員、殺された。
そして、僕だけが残った。
僕は唯一、潰されなかった部屋で何年も何十年も何百年も何千年も過ごした。
そして、外に出た。
でも、聞こえる。
村があったところを出ても。
つまり、
村が消えたから、
境界線が消えたから、
どこにいても聞こえる様に
なってしまった。