flowergirls library Ⅱ

そんなとき、

こんな生活から抜け出せる事件が起きた。

家が、

建物が、

村が、

とある輩達の手によって

潰され始めた。

親も、

同い年の子供達も、

大人達も、

全員、殺された。

そして、僕だけが残った。

僕は唯一、潰されなかった部屋で何年も何十年も何百年も何千年も過ごした。

そして、外に出た。

でも、聞こえる。

村があったところを出ても。

つまり、

村が消えたから、

境界線が消えたから、

どこにいても聞こえる様に

なってしまった。











< 86 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop