好き嫌い。
どれくらい走っただろう。



疲れきった足がもつれ、派手に転ぶ。


擦りむいた膝や肘よりも、心が痛んだ。


声を殺して泣く。
なんで、なんで、と何度となく問うけれど、答えなんで見つかるわけがなかった。


やっぱりダメなんだ。


離れてるとこうなるんじゃないかって分かってたのに。


楽しそうに手を繋いでた。

メールも無視してたんだ。


何もかもが嫌になった。

康太なんて嫌い。

大嫌い。


今も昔もあたしを傷付けて楽しんでる、
ひどい人。



大嫌い…。



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