ひつじちゃんの夢羊くん
「どうしてはだかなのよ」



「夢未が服を脱がせてお風呂で洗ったんでしょ?」



「ぬ、脱がせてって、そんな言い方・・・」




彼の言う事が本当なら、彼の正体は『ひつじくん』で、



この状態は・・・




「もしかして、これって、夢の中なの?」




「そうだよ。夢未の一番気になる人の姿になっちゃうんだ」




「嘘よ!だって今までそんな事なかったもの」




「目が覚めたら夢未が忘れちゃってるだけでしょう?ボクはちゃんと覚えてるよ」




それから『ひつじくん』は私の幼稚園の時からの恋愛遍歴を語り出し、




ご丁寧に結果まで・・・




「ちょっ、わかった、もういいからやめて」




「わかってくれましたか?マドモワゼル」




「マドモワゼル?」




「具体的に応援って何をすればいいの?」




私の夢の中の『ひつじくん』は、私の想い人に変身した上、




ベッドの中から、はだかのまま私に向かって微笑みながらそう聞いた。







「とにかく、『ひつじくん』なら元の姿に戻ってよ!」



と言うと、




「じゃあ、思い出して。ひつじのぬいぐるみの姿。そうしたらこの格好じゃなくなる」





とベッドから身を起こして言うので、




私はパニックになった。





一生懸命思い出そうとしするのに、羊詞くんのはだかの印象が強すぎてだめだった。




「もーう!『ひつじくん』が何とかしてよ!」私は赤面して叫んだ。














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