伝わらない、伝えられない
とある公園side悠斗
次の週の月曜日。
俺は少し警戒しながら、教室内を見渡す。
ちとせは言わないと言っていた。
しかし、だ!
アイツは嘘をつくのが下手だ。
ツッコまれたりしたらバレかねない!
しかし周りからは、普段と何ら変わりない反応しか返ってこなかった。
ホッとしてちとせの席を見る。
そこにはすでに、二人がちとせを囲んで談笑をしていた。
「おはーっす。今日もギリギリだな?」
その内の一人が俺に気付いて声をかける。
名前は高峰明(タカミネ アキラ)。
中学時代からの友達だ。
まぁ俗に言う親友って奴か…?