伝わらない、伝えられない
この場所はあたしのお気に入りの場所。
落ち込んだ時や何か考えごとをする時には必ず来ている所だ。
こんなに素敵な眺めが見れるのに、知っている人は少ないようで…
滅多に人が来ることもない。
まぁそれで、今日もベンチに座って物思いに耽っていたのだけれど…
頭に浮かぶのはほとんど悠斗のことで。
いい加減女々しい自分にイライラしていた。
そこにここへ来た悠斗と視線が合わさって…
偶然というのは時に残酷なんだと、心の中で嘆いた。