◇◆近距離恋愛◆◇
「あれ?美海から貰ってないの?
美海ったらバレンタインの一週間前くらいからチーズケーキの作り方教えてってうるさくってね、ずっともう特訓!
バレンタインにチーズケーキ?って思ったんだけどね?ほら、隼人くんチョコレート食べれないでしょ?
だから隼人くんに渡したのかなって」
「…貰って、ないっすね」
ユミコさんの言葉に少し期待をしてしまう自分
いや、でも実際もらってないし
でも待てよ?
もし、付き合って報告したときに渡そうとしてたとしたら?
あいつの性格的に渡さねえな…
瞬間的にいろんな疑問が頭の中をぐるぐるとさ迷う
「そうなの…。隼人くんじゃないなんて何か残念だわ。そうだ、今寄ってきなさいよ!ちょうど部屋でぐうたらしてると思うから」
「いや、でもいいっすよ。悪いし」
「いいからいいから♪ほら、あがりなさい!」
こんな感じで無理矢理上がらせられた俺は美海の部屋へ押し込められた