◇◆近距離恋愛◆◇
俺は高橋に渡されたノートとコンビニで美海が好きなみかんゼリーを買って
美海の家へむかった
美海、寝てるかな?
寝てたらこれだけ置いてさっさと帰ろう
もし起きてたら少しでもいいから話したい
最近美海と会話をしていない
二人で言い合いになることなんてもちろんない
こうやって人は
少しずつ
他人になっていくんだ
そう思うほどだった
気づけばもう目の前は美海ん家の玄関で
車庫に車がないことからユミコさんはいないということがわかる
俺は大きな深呼吸をして家のチャイムをならした
ぴんぽーんと音は鳴るけど中から人が出てくる気配はない
俺は少し考えたあげく
ドアをゆっくりとあけた