◇◆近距離恋愛◆◇
美海サイド
深いような
浅いような
そんな眠りから覚めたとき、まさかとは思ったけど部屋に隼人の姿があった
このまま寝た不利をしていれば隼人はいってしまう
あたしはとっさに隼人の名前を呼んでいたんだ
こんなに近くにいられるのは初めてで
緊張感と
切なさで
笑うことができなかった
「えっと、高橋にノート渡せって言われてさ。」
なるほどね。
一瞬でも隼人があたしを想って来てくれた
そう思ってしまったことを後悔した
きっとめんどくさいとか思ったのかな?
このあとすぐ柴崎と会うのかな?
そう考えると悲しみが増える
けど、目の前に隼人がいると言うことから
嬉しくて
隼人が愛しくて
しょうがなかった
しばらく嫌な沈黙が流れたあと、隼人が話し出す
「そういえば、ゼリー買ってきてやったんだ!
食う?」
ビニール袋から取り出したゼリー
あたしが大好きなミカンゼリー