シルバーブレット
暖かな虹色の風を運ぶのは透明な風車
「煌!!」


「「姐さん!!」」



処置が終わって救急車から離れた時聞こえてきたのは、ひどく懐かしいような気がした。



「兄貴!それに紅葉に梓凪も。」


「私が連絡したの。」



煌が治療している間に、瀬羅が工場にいる捜査員に連絡していた。


事件解決を聞いた秋達は、すぐさま煌達のいる倉庫へ来たのだ。



「お父さん!!」


「春貴!!!」



女性警察官と共に安全な後ろへ下がっていた春貴が、秋の姿を見つけ駆け寄る。

春貴の声に秋も声をあげ、2人は抱き合った。



「「良かったっス~!!」」



その光景を見て、紅葉と梓凪も安堵と感動で涙目だ。


煌に話しかけようと振り向いた2人は、春貴に目がいって気が付かなかった煌の体に違和感を感じる。



「って姐さん、怪我増えてないっスか?」


「なんか厳重になってる気がする。」



「大したことねぇよ。」



怪我のことに気付かれ、心配かけたくはなかったが、嘘も付きたくなかったので一言で済ます。
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