シルバーブレット
「桐也さん、元気出して下さいっスよ。」



秋があたっかい気持ちになっている頃、桐也は落ち込んでいた。


もちろん、煌のことだ。


あまりにも沈んでいる秋に、普段他人には興味を示さない冬架と胡桃も慰めるほどだ。



「しょうがないじゃないっスか。」



「桐也さんには私達がいますよ~。」

「そうっスよ。どこまでも付いて行くっスから!」



尊敬の眼差しの冬架に対して目がハートな胡桃。



「そう……か……?」



2人の意図がいまいち汲み取れない秋だが、励まされていることだけは分かる。



「そうですよ~。」


「そうっスよ。」



顔をあげると、力強く頷く2人がいる。
< 140 / 146 >

この作品をシェア

pagetop