シルバーブレット
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事件発覚の前日 昼過ぎ


警視庁近く公園に煌は扇崎に呼び出されていた。



刑事の職務内容を良く知っているはずの扇崎が、勤務中の煌に電話しその上呼び出すのは珍しい事だった。





「どうかしたのか?おやっさんが珍しい。」



「いや、別にどうという訳では無いんだがな…。それより仕事はどうだ?お前のことだから何かやらかしてないか?」


「やらかしてねぇし、何もしてねぇ!至って順調だ。
…まぁ順調って言い方もおかしいけどな。」



「そうか。お前んとこは良い奴ばかりだからなぁ。銀龍だと知った上で引っ張ってくれたんだしな。」


「あぁ、分かってるよ。けなされたり避けられたり、邪魔者扱いされる事はねぇからな。
からかわれんのは日常茶飯事だけどな。」



「そりゃあ楽しそうだな。」


「遊んでる訳じゃねぇよ。まぁ楽しいっつーか、先輩達と居ると飽きねぇな。生きてきた世界が俺とは全く違うからな。話聞いてるだけでも色んな事が知れる。」
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