シルバーブレット
「一体何があったんです?」




梓凪は事態を把握しようと、瀬羅に問いかける。



「あ…いえ…、こちらがぶしつけな言い方をしてしまって…」



「どーせ先輩が兄貴の癪に障る様な事言ったんだろ?」




あたふたと答えていると、作業場の入口から呆れた声が聞こえる。

秋の声は工場に着いた煌と隼弥の耳にも届いていた様だ。



「「姐さん!」」


「怪我大丈夫っスか?」



「あぁ、問題ない。」


「良かった~」




煌の姿を見て駆け寄った2人は怪我が大したことではないことに安堵する。


「梓凪、これ返す。ありがとな。」



「へ?あぁハンカチ別に返さなくても…って姐さん、使ってないですよね、これ!」


「あー……汚したくなかっただけだ。止血はちゃんとしたから大丈夫だ。」


「そうですか…?ならいいんですけど…」
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