シルバーブレット
「それと覚醒剤についてですが、五課の調べによると最近中国系マフィアの動きが活発化していて、今朝逮捕した連中が関わっているとの噂があり関連性を調査中との事です。」




「おいおい…今朝の押収品にはシャブだけじゃなく麻薬や拳銃まであったんだぞ。これは、背後に大きな組織があるな。」




「はい、それで五課も躍起になっているのですが、なかなか口を割らないようです。」



「そうか…。だが、五課なら頑張ってくれるだろうから任せるとしよう。」




いくら殺人事件の捜査が優先とはいえ、あまり首を突っ込み過ぎるのは良くない。

ここは専門分野に任せた方が良いと判断した。




「あと、現場に居た獅子王こと橙将桐也に話を聞きに行ったのですが…」


「何かあったのか?」



煌をチラ見しながら言いにくそうな捜査員に、志麻は喧嘩か何かあったのかと眉をひそめながら聞く。



「何かあった、というかですね……橙将が結灰じゃないと何も話さないと突っぱねまして……」



「ちっ、あいつ…」



桐也の警察を小馬鹿にした態度が目に浮かび、煌は思わず舌打ちをする。
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