シルバーブレット
「なぁ、橙将が言ってた菓子ってもしかして…」


「十中八九、覚醒剤だろうな。」



「やっぱり…って事は冬架と胡桃は常習者か。」


「おそらくな。」



署に戻る車中、煌が思い当たった事柄に隼弥も行き着いたらしい。



「まぁ、本人達がいねぇんじゃどうしようもねぇしな。桐也んとこに来る可能性が一番高いけど、先輩に報告したら溜まり場回ってみるか。」



「おう。それに、志麻さんと瀬羅ちゃんも癒鼬組から戻ってる頃だろうし、向こうも何か掴めてると良いな。」



「……あぁ、そうだな。」




癒鼬組、という言葉に煌が一瞬反応した事に疑問符を浮かべるが、伝説の不良とはいえ、煌の性格上一般人にまで手を出しかねない暴力団に良いイメージなんて持たないだろう、と解釈し隼弥はあえて聞かなかった。
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