シルバーブレット
「成る程。タレコミの主は特定出来たのか?」


「いえ、声から若い男としか…。パケから指紋は検出されませんでしたし、防犯カメラも無い場所でしたので。」



残念ながら指定された場所は、込み入った人通りが少ない路地裏だった。



「そうか…。まぁそれのおかげで大きな収穫があった訳か。」



「はい。覚醒剤所持で逮捕状とったんですけど、でるわでるわ。でも不思議なことに入手ルートが不明なんですよ。相当量あったので組織ぐるみで間違いないんですが、下の奴らはさばいてただけみたいで。幹部は何か知ってる口振りなんですが、はぐらかすか黙りばっかりで。背後に大きな組織がいるのは間違いないですね。」



物があっても、取り調べで構成員はそう簡単には口を割りはしない。



「噂の中国マフィアとの繋がりってあったんですか?」



「ええ。調べたら薬の成分と拳銃の改造の仕方が中国系統でした。しかも多く出回っているもので、我々がマークしている組織で間違いありません。ただ、猿組との繋がりが出てこないので、目下調査中です。」
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