シルバーブレット
「大きい組織といえば、癒鼬組はどうなんだ?害者が出入りしてたのはジャブ絡みだった。まぁ向こうは当然否定しやがったけどな。」



「癒鼬組に関しては可もなく不可もなく、といった感じですね。頭の御方は寡黙で受け答えはほぼ烏田切でしたから。会えば分かったでしょう。食えない奴だと。」



「ああ。身に染みてな。」



烏田切の胡散臭い笑み思い出したのか、志麻は苦虫を噛み潰したような顔だ。



「大変です!!」

「どうした?」


志麻と瀬羅が報告をうけていると、五課の捜査員の一人が慌てながらこちらに来る。



「それが、猿組の過去をもう一度洗っていたら重大なことが判明しました。先代の頭が亡くなるまで猿組は渋鷺組の傘下だったんです!」



「本当か?!」


「はい。渋鷺組の先代頭とは親しかったようで報告書にも何度か名前が出てきてます。」



「渋鷺組と猿組が仲良しこよし、そこに癒鼬組が加わり纏めあげた。小規模なくせにでっかいことが出来てたのは強力な後ろ楯があったからというわけか。」


「大当たりですね。」



丁度話題にしていただけに、この情報に表情が緩む。
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