シルバーブレット
「蘇芽……、やっと見付けた。」
もう一人の捜索対象が見付かって笑う煌とは対照的に、角材を降り下ろした蘇芽本人は怯えた表情だ。
「な、なんで……こうも次々と問題が……」
「(問題……?何が問題なんだ?それに何で怯えてる?)」
蘇芽の態度が煌には分からない。
「煌姉ちゃん……」
「心配するな、大丈夫だ。」
後ろにいる春貴は恐怖からか、煌の腕を掴んでいる手が震えている。
「(やべぇな……)」
安心させる為に春貴にああ言ったものの、実際はまずい状況だ。
横たわる春貴に駆け寄った為、煌は必然的にしゃがみ込んだ体勢だ。
振り向いた時も片膝を付いた状態だったので、立っていた蘇芽から降り下ろされた角材の威力は相当なもの。
しかも、この間冬架から受けた傷も治りきってはおらず、傷口が開いたのかその時よりも出血が多いように感じる。
蘇芽の姿も少し霞んでいる。
春貴を抱えつつ入口方向にいる蘇芽をかわして逃げるなど、この状態では不可能だ。
もう一人の捜索対象が見付かって笑う煌とは対照的に、角材を降り下ろした蘇芽本人は怯えた表情だ。
「な、なんで……こうも次々と問題が……」
「(問題……?何が問題なんだ?それに何で怯えてる?)」
蘇芽の態度が煌には分からない。
「煌姉ちゃん……」
「心配するな、大丈夫だ。」
後ろにいる春貴は恐怖からか、煌の腕を掴んでいる手が震えている。
「(やべぇな……)」
安心させる為に春貴にああ言ったものの、実際はまずい状況だ。
横たわる春貴に駆け寄った為、煌は必然的にしゃがみ込んだ体勢だ。
振り向いた時も片膝を付いた状態だったので、立っていた蘇芽から降り下ろされた角材の威力は相当なもの。
しかも、この間冬架から受けた傷も治りきってはおらず、傷口が開いたのかその時よりも出血が多いように感じる。
蘇芽の姿も少し霞んでいる。
春貴を抱えつつ入口方向にいる蘇芽をかわして逃げるなど、この状態では不可能だ。