シルバーブレット
「春貴、俺があいつの気を引くからお前はその隙に逃げろ。」
蘇芽は、いまだに何かブツブツと独り言を呟いている。
気付かれないように蘇芽に目線を向けたまま、小声で春貴に話しかける。
「煌姉ちゃんは?」
「大丈夫だ。お前を庇いながらじゃ動けねぇ。外に出たら走って東に行け。警官いるから。私服だから、分からなかったら隼弥を探せ。俺と工場に来た男、覚えてるな?」
「うん。わかった。」
自分が傍にいれば足手まといなのは、今までの煌や秋を見て理解していた春貴は素直に頷く。
「よし。春貴は左な。」
「うん。」
煌から見て左側は、煌が来た方向で広さもありたとえ追い掛けられても積み上げられた荷物が阻んでくれる。
一方右側は、春貴がいた方向で壁際。角材を避けて右方向へ体当たりすれば勢いのまま壁にぶつかってくれるはずだ。
「よし、行くぞ。いち、にの…」
蘇芽は、いまだに何かブツブツと独り言を呟いている。
気付かれないように蘇芽に目線を向けたまま、小声で春貴に話しかける。
「煌姉ちゃんは?」
「大丈夫だ。お前を庇いながらじゃ動けねぇ。外に出たら走って東に行け。警官いるから。私服だから、分からなかったら隼弥を探せ。俺と工場に来た男、覚えてるな?」
「うん。わかった。」
自分が傍にいれば足手まといなのは、今までの煌や秋を見て理解していた春貴は素直に頷く。
「よし。春貴は左な。」
「うん。」
煌から見て左側は、煌が来た方向で広さもありたとえ追い掛けられても積み上げられた荷物が阻んでくれる。
一方右側は、春貴がいた方向で壁際。角材を避けて右方向へ体当たりすれば勢いのまま壁にぶつかってくれるはずだ。
「よし、行くぞ。いち、にの…」