シルバーブレット
黒幕は真相と犯人を連れてくる
パシュ



「!」


「ぐゎっ…………―――」



春貴を逃がそうとした時、軽い破裂音がした。


数秒して、右の脇腹辺りの服を赤く染め蘇芽が崩れ落ちる。



「まったく…次々と厄介事を増やしてくれますね…」



「烏田切……!!」



倒れた蘇芽の後ろから現れたのは烏田切だった。

その手には拳銃が握られており、ご丁寧に消音器(サイレンサー)付き。

そのせいで発砲音が小さく、蘇芽が倒れるまで烏田切の存在に気付かなかった。



「セリの兄貴……なんで……」



自分が撃たれた理由が分からないのか、腹を押さえながら烏田切の方へ這いつくばる。



「私の忠告も聞かずに、勝手な行動をとるからですよ。」


「俺はただ…見られたから……」


「見られたからといって、小学生に中身が分かるわけないでしょう。それに、外には持ち出すなと言ったはずですが?」


「す、すんません……」



「(一体何がどうなってんだ?)」



烏田切が蘇芽を怒っているのは、何かやらかしたからだと推測できるが、撃つ意味が分からない。
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