氷の魔女とチューリップの塔
「吹雪!」
唱えても、粉雪程度にしかならない。
「だったら、いっそ…ぼたん雪!」
水っぽい雪の粒が蝶達にベチャリと張りつき、撃ち落とす。
たどり着いた螺旋階段の終着点。
大きな扉が独りでに開いてロゼルを飲み込む。
追いかけてスリサズも飛び込んでゆく。
広い部屋の中央に、棺のようなガラスケース。
白ずくめの王女を守るように周囲を舞っていたチノリアゲハ達が、ロゼルのために道を開ける。
もう疑う余地はない。
剣士は王子の身代わりとして、姫のもとに招かれたのだ。
唱えても、粉雪程度にしかならない。
「だったら、いっそ…ぼたん雪!」
水っぽい雪の粒が蝶達にベチャリと張りつき、撃ち落とす。
たどり着いた螺旋階段の終着点。
大きな扉が独りでに開いてロゼルを飲み込む。
追いかけてスリサズも飛び込んでゆく。
広い部屋の中央に、棺のようなガラスケース。
白ずくめの王女を守るように周囲を舞っていたチノリアゲハ達が、ロゼルのために道を開ける。
もう疑う余地はない。
剣士は王子の身代わりとして、姫のもとに招かれたのだ。