最強と恋愛。
「あたしときょーちゃんと祥人は小さい頃からの幼馴染みだよ。」

え?幼馴染み?

その時、俺の思考はピタリと動きを止めた。

言葉の意味はわかるけど思考が動きを止めた事で理解に時間をかけたが何故か冷静でいた。

「俺、祥人と3年間同じ学校で同じクラスだったけど。藤野も顔は見たことあったし。」

藤野とは何度かすれ違った事をいまさら思い出した。
セミロングで綺麗な顔、しかも、ちょうどいい小柄な体型につい俺でも目を追っていたことがあった。

まさか、彼氏持ちで、しかも、祥人の彼女とは思わなかったが、

すると、何か思い出したかのように。

「あーあたし、小学校卒業後、家庭の事情で隣町に引っ越したの。それで、中学は違うのよ。」

補足を加えた。もちろん、初耳である。


「高校は遠いし、家族もこの町の方が便利だし親しみが残ってたからね。だからこっちに戻ってきたの。それにまだ売られてなかったしね。」

なるほど・・・

ここまで来ると、納得しか出来なくなっていた。

それで、仲がいいのか・・・


「もしかして、最神くん、祥人ときょーちゃんがそんな中だって知らずに、柔道していていた所見ちゃって、それを気にしてヤキモチ・・・妬いてたの?」


!!!?

そ、それは・・・




図星だった事に驚きすぎて固まってしまった。

藤野って結構鋭い。コイツに嘘はつけそうにはない。



悪いかよ。
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