二番目の女。
『私、あのあと告白されたんです
あ…武じゃないですよ』
顔を上げ彼を見る
『――ッ』
一瞬、驚いたような表情をする修平さんに、"もしかしたら"なんて淡い期待を抱いてしまうのも私の悪い癖だ
「…で」
『で、とは』
「そいつと付き合ったの?」
『…はい』
ふーん、なんて言いニヤリと笑う彼を見てまた悲しくなった
そんなに楽しそうに言葉を発しているのに
どうして、目元は悲しそうなの?
『私、幸せになります』
笑いながら伝えると
『わっ』
気付いた時は、彼の腕の中だった――
『なんで、』
修平さんの香り
「…胡桃」
修平さんの、声
「俺――ッ」
――コツコツコツ
彩海のヒールの音と共に彼の腕は、離れた
『…俺……?』
何?分からないよ
――ガチャ
「ただいまぁー!」
スーパーの袋を腕にぶら下げた彩海が、戻ってきた