スレイブプリンセス

「私の名前はサン。あなたたちの名前を教えてくれる?」

最初に口を開いたのは黒髪でショートで切れ上がった目の女の子だった。

「わたし、マリン。よろしくね、サンお姉ちゃん。」

次は茶色の髪でロングの髪の毛にカールがかかった明るい女の子。

「わたし、リズム!よろしくね、お姉ちゃん!」

そして、最後はマリンの後ろに隠れて、こちらを見ている黒髪で二つ結びの臆病な女の子。

「…わたし、マリルナ…。」

そんな臆病なマリルナを庇って、リズムが喋る。

「サンお姉ちゃん、ごめんね。マリルナは人見知りなの。」

「大丈夫だよ。よろしくね、みんな。」

立ち上がり、子どもたちへ微笑む。

「さ、行こうか。」

「うん!!行こ!」

リズムが明るい返事をする。
あとの二人も頷き、私の後をついてくる。
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