スレイブプリンセス

エデンが今いる部屋の外には二人の人影があった。

「アルティナよ、お前はエデンにヒントを出しすぎだ…。」

「あら、いいではありませんか、ヴァルバトーゼさん…。あなたこそ、エデンに厳しいですわよ。」

「む…。あいつは気づくのが遅すぎたんだ!それを見てムカムカするのは当然だろう?」

「あなたも私がそばにいたことに気づくのが遅かったですよね…。」

「……。やっぱりお前には叶わんな、アルティナ。」

「ふふ、私はそんなヴァルバトーゼさんが大好きですわ。」

「俺も愛してる、アルティナ。もうお前を離さない…。」

「ん……」

その人影は重なり、数秒すると離れてく。

「あの子ならきっと大丈夫ですわ。私たちの息子ですもの。」

「ああ」

「早く家族全員でまた食事がしたいですわ。」

そして、ドアの前にあった人影は次第にエデンの部屋から離れていった。



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