スレイブプリンセス
4
契約
霧の中
声が聞こえる。
ーーーーイ…ヴ
ーーーーーどこ…にいるんだ…
何かを必死に探している声。
…私はここだよ?…
何故かわからないが自分の口がそう言ってしまう。
ーーーーイ…ヴ…!
イヴという名を謎の声が呼んだ瞬間、霧が消え、人影が見えた。
顔は見えないのになぜか笑っている気がした。
そして、その人影が腕を広げる。
私はその腕の中に吸い込まれて、人影に抱きしめられる。
ーーーーイ…ヴ…やっと…会えた…
…違う、違う、違うよ…私はイヴじゃないわ……
ーーーー何を…言ってるんだ…?お前は…イヴだ…
…違う……!
「私はイヴじゃないっ!」