スレイブプリンセス

「よし、決まりだな。お前はこの部屋でゆっくりしてろ。」

「はい…。」

そうラスフォールが言うと、私の額にキスをして部屋から出て行った。

私以外だれもいない部屋。
そこで私は膝から崩れ落ちた。

自分の瞳からはたくさんの零れおちる涙。

本当はこんな脅された結婚、嫌で嫌でたまらなかった。

だけど、これを断れば、サイエたちや子供たちが危険にさらされる。

私には選択肢などなかったんだ。

これからの不安な未来に涙が零れおちる。

そして、もう一つ涙の原因がある。

なぜか、わからないが、誰かを裏切ったという罪悪感凄すぎて、心が痛い。

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