スレイブプリンセス
そして、一番気になっていたことについて恐る恐る聞いてみた。
「あの、兵士さん?”イヴ”…さんって誰?」
そう言うと、彼は頭を抱えた。
「…誰って言われてもなぁ…。」
「あの、言いたくないならいいよ…?」
すると、彼は頷いた。
「ごめんね…サン…。今はまだ君のためにも言わない方が言いかもしれない…。だけど、いつか必ず分かる時がくるから…。」
私のため…?
よくわからないが、とりあえず頷いた。
「…わかった…。今は聞かない。」
「ごめんね、そうしてもらえるとありがたい。変わりに時が来るまで君を守るから。」
「守る?なぜ?」
「一言で言うと君が大切だからかな…。だから、もうラスフォールにもあんな事はさせない。もしやろうとしたら殺す。」
「なんで、そんなに見ず知らずの私の事を気にかけるの?あなたは私の事を知ってるの?」
私がたくさんの問いを彼に言うと、彼は苦笑した。
「疑問ばかりだね…。」
「あ、ごめんなさい…。」
「うん…いいよ…。今答えられることは答える。だけど、はっきりに今は言えない。だから君はよく理解ができないかもしれないが、それでいい?」
私はコクリと頷いた。
「うん…。まず、見ず知らずの君をなぜ気にかけるかだったね。それは…君が俺にとって大切な存在だからかな。」
「大切な…存在?私が?」