危険なキス
 
だけどこれで伝わったかな…。

もう先生にセクハラ受けないで済むかな……。


あたしは胸に手を置いてため息をつくと、離れた先生を見上げた。


「決めた」
「え?」


だけど見上げた先生の顔は、なんだかいつも以上に意地が悪く見える。

その顔に、一瞬ひるんでしまう。
だけどひるむあたしをよそに、先生は再びグイッと顔を近づけた。


「な、なんですか……?」


怯えながら問いかけるあたしに、先生はニヤッと笑う。



「あの男のこと、ぜってーに忘れさせてやる」

「ええっ!?」



予想だにしなかった先生の言葉。

あたしはただ驚愕の声しかあげられなかった。
 
< 154 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop