危険なキス
だけどこれで伝わったかな…。
もう先生にセクハラ受けないで済むかな……。
あたしは胸に手を置いてため息をつくと、離れた先生を見上げた。
「決めた」
「え?」
だけど見上げた先生の顔は、なんだかいつも以上に意地が悪く見える。
その顔に、一瞬ひるんでしまう。
だけどひるむあたしをよそに、先生は再びグイッと顔を近づけた。
「な、なんですか……?」
怯えながら問いかけるあたしに、先生はニヤッと笑う。
「あの男のこと、ぜってーに忘れさせてやる」
「ええっ!?」
予想だにしなかった先生の言葉。
あたしはただ驚愕の声しかあげられなかった。