危険なキス
 
神田先生は、湯浅先生が来る前までは、この学校での一番の人気の先生。
外見は割と長身で、ほんのり染めたダークブラウンの髪色。
なにより、よく冗談を言う人で、女子からも男子からも絶大の指示を受けると聞いている。

けど、2年の担任ということもあり、あたしは一切話したことはない。


まあ、確かに……
二人が並んでいると、絵になるよね……。


あたしは、ぼーっと門に立っている二人を見ていた。


でも足は自然と歩みを進めていて、気が付けば湯浅先生まであと数メートル。

思わず、今までゆっくりだった足を、急に速めてしまった。
 
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