危険なキス
「すみませ……」
「お前がこんな無茶してっからだろ」
先生は眉間にしわを寄せると、はぁ…とため息をつく。
確かに今回のことで、こんなふうに送ってもらって、先生に迷惑をかけてる。
けど、別にわざわざ送ってもらわなくても
しばらく保健室で休んでたり、家に連絡をしてお母さんに迎えに来てもらうことも出来た。
先生が送るというのは、自ら選んだことで……。
ちらりと盗み見した先生の顔は、今まで見たことのないような顔だった。
怒っているけど、少し焦っているような……。
なんか、これじゃあまるで……
「心配……してくれてるんですか……?」
あたしのことが、心配で仕方がないみたいだ。