危険なキス
 
「楠木……ごめ……」

「柊……」


楠木のことが好き。
今でも一番好き。


だけど……


楠木の胸に飛び込むには、障害が多すぎる。


麻衣子への裏切りも
頭にいるもう一人の人への想いも…。


こんな雑念が多いまま、楠木の気持ちに応えるわけにはいかない。



「ごめんなさいっ……」



あたしは頭を下げて、教室を飛び出した。
 
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