危険なキス
とは言ったものの……
「遅い……」
放課後、なぜかあたしは、一人で教室で待っていた。
麻衣子は、先生に呼び出しをくらったとか言って、教室を出て行ったものの、いっこうに戻ってくる気配はない。
気が付けば教室には誰もいなくて、あたしだけが麻衣子の帰りを待っている。
手持無沙汰になったあたしは、ただひたすら、窓から外の景色を眺めていた。
「……はぁ…」
出てくるのは、ため息ばかり。
ここ数週間の間で、いろんなことがありすぎた。