危険なキス
せっかく楠木と両想いになれたと思った。
麻衣子からも応援され
楠木からも気持ちを伝えられ
夢にまで描いた、ごくごく普通の恋愛生活。
それなのに、あたしは最低だ。
せっかくつかみかけた幸せなのに
すでに心が別を向いている。
そんなの、絶対バチが当たる。
しかもその相手が、あの先生だなんて絶対にいい未来が待っているはずがない。
抑えろ…
抑えるんだ、自分……。
あたしは家に帰ってからも
恋心を捨てるように、勉強に集中した。