危険なキス
その間にも、先生の右手はスカートの中に侵入していて、恥ずかしさのあまり我に返った。
「ま、まってくださっ……ほんとにっ……」
あたしはこのまま流されそうな自分を、どうにか引き留めて力を込めた。
先生は顔だけあげて、下から覗き込むようにあたしを見る。
「なんだよ?」
「あ、たし……先生の気持ち……聞きたい……」
どうしても、それだけは聞いてから、この続きをしたかった。
麻衣子に言われたからだけじゃない。
あたし自身、先生の気持ちを知らないまま、最後までしたくなんかない。
先生のこと、大好きだけど
それは決して、都合のいい女を望んでいるわけじゃないから……。
「嫌…なんです……。自分が、大勢の中の一人になるのとか……
だから先生が、あたしをどう思っているのか聞きたいんです」
その言葉を聞いて動きが止まった。
そして……
「……帰れ」
一言そう言って、あたしから離れた。