危険なキス
 
「え?」


あたしから出た名前に、麻衣子が首をかしげた。
だけど今はそれどころじゃなく、あたしはつい彼の姿を凝視してしまう。


やっぱりそうだ……。


あたしの知っている湯浅先生と違って、髪の毛はくしゃっとワックスでかため、メガネを外し、服装も鎖骨が見せるような色気のある格好。


だけど見間違うわけない。
あれほどのイケメンを……。


あたしは、自分の知っている湯浅先生とあまりにもかけ離れているため、その場に固まってしまった。
 
< 30 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop