危険なキス
 
「奏人っ……」
「だからさ……最初に言ったろ?面倒な女は嫌いだって」
「もう面倒なことはしないから……。おとなしくしてるから……」
「そもそも、こういうことしてる自体、めんどうなんだよ」


吐き出される言葉も、まるで正反対の言葉づかい。


いつも丁寧で、優しくて、ですます調ばかりの湯浅先生じゃない。


「……しょうがねぇなあ……」


湯浅先生は、めんどくさそうにため息をつくと、女の人の頭をとらえる。

そしてそのままキスをした。
 
< 31 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop