危険なキス
18章 突き放し
最初は、ただの暇つぶしだった。
面白い玩具を手に入れた気分で、からかうのが楽しかっただけ。
でも相手は未成年だし、ましてや自分の教え子。
ちょっとからかうだけで、本当に手を出すつもりとかは全くなかった。
だけど予想外に言われた、売り言葉。
(あんたなんかで忘れられるわけないじゃん)
俺にとっては予想外の言葉だった。
今までずっと、女にこびられてきた人生。
だけどあいつは、常に俺に喧嘩言葉をふっかけてばかり。
だからといって、教え子に手を出すわけにもいかない。
それなのに……
(そんなに自分に自信あるんだったら、やってみせてよ)
さらなる売り言葉を言われて、ついに引いていた一線を自分から乗り越えてしまった。
(後悔してもしんねぇぞ)