危険なキス
 
一人残されたあたしは、どうしていいか分からず、ベッドの上で天井を見上げたまま。


胸に手をやると、ありえない速さでドクンドクンと高鳴っていた。


結局先生の気持ちを聞きそびれてしまったけど……



(全力で守ってやるよ)


そう言ってくれたってことは、期待してもいいのかな……。


もう特別扱いしないから、家にも入れないって言ってたのに、もう一度「家に来い」って言われた。



先生…

あたしもう、完全に勘違いしちゃうよ?



「………はぁ…」


しばらくあたしは、顔のほてりが消えるまで保健室から出ることが出来なかった。
 
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