危険なキス
最終章 秘密のカンケイ
ようやく気持ちの面で落ち着いたあたしは
あれから毎日勉強漬けになった。
平日は予備校通い。
休日は先生に勉強を見てもらっていた。
正直……
予備校よりも、湯浅先生のほうが勉強がスパルタだ。
「違う。さっき教えたばっかだろ。話聞いてたのか?」
「……すみません……」
「もう一回、ここからここまでやり直し」
「え!こっちも!?」
「やれ」
「……はい」
家庭教師の厳しさとまるで変わってない。
あたしは、時に涙目になりながら勉強に励んだ。
だけどそれでも耐えられるのは……
「……よし、やればできんじゃん」
「やっと全部できたぁ……」
「ご褒美」
「…っ」
気づいたときには、奪われる唇。
ムチのあとの、飴があるから……。