危険なキス
「小腹が減った」
「そうだね」
お目当ての物も手に入り、気が抜けた瞬間に襲うのは空腹。
だけど、家に帰ったらご飯ということもあり、お店に入って…という気もしない。
「お、クレープあんじゃん!食おうぜ」
「うん」
ちょうど、クレープ屋のワゴン車が停まっていて、あたしたちはメニューを見て選んだ。
お金を払おうかと思ったけど
「今日のお礼」
と言って、楠木が払ってくれた。
クレープが出来上がるのを待っている間、ちょっとした世間話をして待つ。
そして出来上がりを、クレープ屋のおじさんが渡すとき、
「兄ちゃん、綺麗な彼女がいて幸せだねー」
と言ってきた。