危険なキス
 
「今日も着替えてねぇんだな」
「あ、時間なくて」
「制服だと、ミニスカだからいいよな」
「……」


いい加減、セクハラ発言にも慣れ、あたしは反応せず2階へ上がった。
湯浅先生もそのあとについてきた。


「じゃあ、この前の続きから」
「はい」


いつものように参考書と問題集を広げ、あたしたちは授業を開始した。

呪文のように流れる先生の言葉。
いつもなら、それを理解しようと必死になるのに、どうしても今日はそれが頭に入ってこなかった。
 
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