危険なキス
 
「そんなに自分に自信あるんだったら、やってみせてよ」


わざと挑発するように、下から先生を見上げる。


悔しくて、悲しくて、
誰でもいいから、今の自分をどうにかしてもらいたかった。


呆れているのか、驚いているのか、
先生は何も言わずあたしの顔をじっと見ている。

そして一度「ふっ…」と鼻で笑うと、


「いいね、そういうの。
 忘れさせて、って泣きつかれるよりずっとそそる」


グイッとあたしの頭を引き寄せ、そのまま口づけた。
 
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