Produce!〜高校デビューしませんか?〜



会話をしていると、ポツポツと人がいなくなっていく。
人が会話するのを聞いていても、みんな塾の話しで持ちきりで。
参考書を片手に歩いてる人に「危ないよ」と、言ってやりたくなった。



「それらしき人、いないね」

柊くんは、わざとらしく右手を額にもっていきキョロキョロと探している。


「うん…いないね。からかわれたのかな?帰る?」


玄関で待って、もう15分は有に経っていた。
私たちは、これ以上待っても現れないだろうと思って、帰ろうとした…

その時だった。



玄関の門の方から学校へ向かって走ってくる、ガタイだけはやたらいい男。
身長は推定190センチはあるだろう。


天然パーマなのか、パーマをかけているか分からないけれど、目にまでかかるウェーブの髪の毛は、後ろも首を隠している。


縒れた制服を身にまとったその人は、私たちの前で止まり肩でハーハーと息をしていた。



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