君が好きだから嘘をつく
「健吾、もう少しで海見えてくるよね」
「うん、この先に見えてくるよな」
「あ~楽しみ!久しぶりだよね~。いいなぁ、この辺に住んだらいつも海が見られるのね。将来海の近くに住もうかな」
「何言ってるんだよ。また適当なこと言って。それより海!ほら見えてきたぞ」
健吾が言った通り広がる海の景色が見えてきた。
青い波にキラキラと光る太陽の光が何よりも綺麗で、何もかもが感動だった。
「あ~!海だよ、健吾!海!すごーいいい景色。綺麗だね、健吾!」
「楓落ち着けって。でもやっぱり海はいいな」
「うん、海はいいよね。ほら潮の匂いがするよ」
「あんまり顔出すなよ、危ないからさ」
もう嬉しくて止まらないよ。
ついはしゃいでしまう私に健吾も呆れているけど、やっぱり嬉しそうだよね。それ位海が綺麗なんだもん。
でもやっぱり私は健吾と一緒だから、この嬉しさが止まらないんだ。
「健吾、よかったね雨降らなくて。天気イマイチって言っていたけど結構晴れているよね。健吾は海入らないの?」
「入るかよ。まだ海入る季節じゃないし、風だって結構冷たいだろ。俺を殺す気か?」
「ふふ、じゃあ足だけつけてみようよ。せめて海を少しだけでも感じたいし。水かけないからさ」
「絶対かけるなよ、着替えないからな。これからどうする?先に砂浜の方に行くか、昼メシ食べるか。どっちがいい?」
「う~ん。道混んでいたし健吾も運転で疲れたでしょう?ごめんね、先にご飯食べてから砂浜の方へ行こうか。ゆっくり海見たいしね」
「じゃあ、そうしよう。この先に美味しいカフェがあったよな。そこでもいい?」
「うん。あのお店のハンバーグ美味しかったよね。今日は何食べようか」
そのまま2人のお気に入りのカフェでランチを済ませた。
海沿いにあるそのお店は、海の景色を大きな窓越しに見ることができて食事をより一層楽しむことができた。
本当はワインで乾杯できたら幸せだったけど、ドライブだからね。また今度。
でも本当に幸せな空間だった。
「そろそろ行こうか」
「うん」
「もう少し先まで行って、車停めようか」
2人は車に乗り、お店などが少ない少し落ち着いた景色の所まで車を走らせ駐車場に停めた。
「風が気持ちいいからコートは置いていこうかな?」
「そうだな。俺も置いていくよ」
そう言って身軽にバッグだけ持って歩き出す。
潮風が髪とスカートをなびかせて本当に気持ちがいい。
ベタだけど貝殻を拾ったりして、健吾に笑われるけどこれぞ海!って感じで思いっきり楽しむ。
「健吾、これ見て。すっごく可愛い、この貝殻持って帰ろう。砂もサラサラで気持ちいいね」
「またかよ。楓いつも海来る度に貝殻一生懸命探して持ち帰っていたよな。じゃあ~この貝もやるよ」
そう言って真っ白な巻貝を手のひらに乗せて私に見せる。
そう、なんだかんだ言って私に合わせて貝殻を拾ってくれるんだ。
だからいつも海に来る度、ペアのように貝殻をおみやげに持ち帰って宝物のように飾っているのだ。
「ねえ、健吾。水が気持ちいいよ、来て来て」
靴とソックスを脱いでつま先で水を触ると、水も転がるように足に触れ本当に気持ちよかった。
「また、濡れるぞ」
そう言いながら健吾も裸足になり波打ち際に入ってくる。その健吾の笑顔で楓は更に楽しくなる。
「ほら、気持ちいいね。足持っていかれそう」
「気をつけろよ。でも本当に気持ちがいいな」
「うん、健吾も気をつけてね。ほら!」
そう言って水をすくって健吾に少しかけた。
「うわ!やめろよ!冷たいだろ。楓にもかけるぞ」
健吾も両手に水をすくってかけるふりをするけど、まだ寒いと分かっているから本当にかけてはこない。
そうして階段まで行き、バッグに入れてきたタオルでお互い足を拭いて靴を履く。
やっぱり海は楽しい。大人なのにはしゃいでもこの景色に馴染むことができる。
「うん、この先に見えてくるよな」
「あ~楽しみ!久しぶりだよね~。いいなぁ、この辺に住んだらいつも海が見られるのね。将来海の近くに住もうかな」
「何言ってるんだよ。また適当なこと言って。それより海!ほら見えてきたぞ」
健吾が言った通り広がる海の景色が見えてきた。
青い波にキラキラと光る太陽の光が何よりも綺麗で、何もかもが感動だった。
「あ~!海だよ、健吾!海!すごーいいい景色。綺麗だね、健吾!」
「楓落ち着けって。でもやっぱり海はいいな」
「うん、海はいいよね。ほら潮の匂いがするよ」
「あんまり顔出すなよ、危ないからさ」
もう嬉しくて止まらないよ。
ついはしゃいでしまう私に健吾も呆れているけど、やっぱり嬉しそうだよね。それ位海が綺麗なんだもん。
でもやっぱり私は健吾と一緒だから、この嬉しさが止まらないんだ。
「健吾、よかったね雨降らなくて。天気イマイチって言っていたけど結構晴れているよね。健吾は海入らないの?」
「入るかよ。まだ海入る季節じゃないし、風だって結構冷たいだろ。俺を殺す気か?」
「ふふ、じゃあ足だけつけてみようよ。せめて海を少しだけでも感じたいし。水かけないからさ」
「絶対かけるなよ、着替えないからな。これからどうする?先に砂浜の方に行くか、昼メシ食べるか。どっちがいい?」
「う~ん。道混んでいたし健吾も運転で疲れたでしょう?ごめんね、先にご飯食べてから砂浜の方へ行こうか。ゆっくり海見たいしね」
「じゃあ、そうしよう。この先に美味しいカフェがあったよな。そこでもいい?」
「うん。あのお店のハンバーグ美味しかったよね。今日は何食べようか」
そのまま2人のお気に入りのカフェでランチを済ませた。
海沿いにあるそのお店は、海の景色を大きな窓越しに見ることができて食事をより一層楽しむことができた。
本当はワインで乾杯できたら幸せだったけど、ドライブだからね。また今度。
でも本当に幸せな空間だった。
「そろそろ行こうか」
「うん」
「もう少し先まで行って、車停めようか」
2人は車に乗り、お店などが少ない少し落ち着いた景色の所まで車を走らせ駐車場に停めた。
「風が気持ちいいからコートは置いていこうかな?」
「そうだな。俺も置いていくよ」
そう言って身軽にバッグだけ持って歩き出す。
潮風が髪とスカートをなびかせて本当に気持ちがいい。
ベタだけど貝殻を拾ったりして、健吾に笑われるけどこれぞ海!って感じで思いっきり楽しむ。
「健吾、これ見て。すっごく可愛い、この貝殻持って帰ろう。砂もサラサラで気持ちいいね」
「またかよ。楓いつも海来る度に貝殻一生懸命探して持ち帰っていたよな。じゃあ~この貝もやるよ」
そう言って真っ白な巻貝を手のひらに乗せて私に見せる。
そう、なんだかんだ言って私に合わせて貝殻を拾ってくれるんだ。
だからいつも海に来る度、ペアのように貝殻をおみやげに持ち帰って宝物のように飾っているのだ。
「ねえ、健吾。水が気持ちいいよ、来て来て」
靴とソックスを脱いでつま先で水を触ると、水も転がるように足に触れ本当に気持ちよかった。
「また、濡れるぞ」
そう言いながら健吾も裸足になり波打ち際に入ってくる。その健吾の笑顔で楓は更に楽しくなる。
「ほら、気持ちいいね。足持っていかれそう」
「気をつけろよ。でも本当に気持ちがいいな」
「うん、健吾も気をつけてね。ほら!」
そう言って水をすくって健吾に少しかけた。
「うわ!やめろよ!冷たいだろ。楓にもかけるぞ」
健吾も両手に水をすくってかけるふりをするけど、まだ寒いと分かっているから本当にかけてはこない。
そうして階段まで行き、バッグに入れてきたタオルでお互い足を拭いて靴を履く。
やっぱり海は楽しい。大人なのにはしゃいでもこの景色に馴染むことができる。