君が好きだから嘘をつく
「ゴメン!遅くなった。結構待たせちゃったよな」

「ううん、そんなに待ってないよ」

「いやいや急に呼び出してごめんな。これとりあえず渡したくて」

そう言ってバッグからラッピングされた物を手渡してくれた。

「あ~ありがとう。途中で帰ったのに貰っちゃっていいのかな?」

「いいんだよ。参加者全員分あるって幹事が言ってたし、まあ参加賞みたいなもんで残った物で悪いけど」

「ううん、ありがとうね。開けてみてもいいかな?」

「ああ、見てみれば?」

遠慮なく中身を見てみると、アロマキャンドルだった。
箱にはピンク・イエロー・ブルーの3個入っている。
実用的な物でお洒落なものを貰えて嬉しく思えた。

「あ~ラッキー!アロマキャンドルだって。いいもの貰っちゃった。じゃあ、英輔に1個あげる」

箱からブルーのアロマキャンドルを取り出し、英輔の前に置いた。

「えっ!いいよ、俺もちゃんと貰ったし・・ワインだから飲んじゃったけど」

「うん、嫌いじゃなかったら使ってみて。帰りにここまで寄ってくれたお礼だからさ」

「サンキュー、じゃあ使ってみる。あっ、俺もコーヒー頼むからちょっと待ってて」

そう言うと立ち上がってカウンターに注文しに行き、すぐにブレンドコーヒーを手にして戻って来た。

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