俺のブス羅は最強プリティ
でも、高校に入ってからは知らぬ間に痩せてきていて、気づけばブス羅じゃないんだ。
いつ、どうやって痩せたのか…
いつも一緒にいたせいか気づかなかった。
愛羅は、唯一習い事をしていたが、今はどうなっているかわからない。
愛羅がベッドに腰かけて携帯を触りながら俺の着替えを待っている。
もうブス羅じゃない奴が俺の部屋にいるっていうことが、俺自身困った。
着替えるのいいが、俺だって男だ。
昔とは違い、キレイになった愛羅に対して気を使う。
「 おい、下に行ってろ 」
「 え… 今更? やだよ、一緒に下りるから待ってる 」
ほらな、これだもんよ。
何度言ってもダメなんだよ、だから俺は愛羅の前で着替えるしかないんだ。
一応愛羅に背を向けて着替えるが真後ろにいるから変に気になる。
「 ねぇ淳利… 昨日また告白されたんだってね?いっそのこと彼女作れば?」
「 だな。」
「 私も彼氏ほしいな~ 」
は?なにそれ。お前に彼氏?
想像つかん。
「 なんで、彼女作らないの?」
んなもん知るか!
バスケバカだったからだろ。
「 ほら、下行くぞ 」
じっと俺を見る愛羅は何て言うか寂しい感じの顔をしていた。
すぐ笑顔になった愛羅に、俺は気にも止めなかった。
彼女、欲しいと思った事はある。
告白もよくされるし、可愛い子もいたよ。でも不思議と頷けないんだ。